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勝手に旅行を定義してみた

2024年02月15日

関連キーワード:旅行 定義 旅 観光 

旅行してきたよ。そう言われたら、何を思い浮かべるでしょうか。何日泊まったんだろう、それとも日帰り?場所はどこだろう…など。出張を旅行だと思う人も、日帰りは旅行じゃないと思う人もいるかもしれません。旅行とは、人により様々です。とはいえ一度くらい、旅行の定義をじっくり考えてみるべきかもしれません。今回は3つの視点から勝手に旅行を定義してみました。

【定義その①】辞書上での定義

言葉を調べるときに使う辞書。そこに記されているのは正確性が高い情報だ、と思う人は多いのではないでしょうか。そこで、まずは辞書上ではどのように旅行が説明されているか確認してみます。

#「旅行」とは

家を離れてよその土地へ行くこと/徒歩・交通機関を利用などして、おもに観光・慰安目的でほかの地方に行くこと/見物・調査などのため居住地を離れてよその土地へ行くこと/ふだん生活しているところから離れて、遠くへ行くこと/旅、旅をすること

旅行について、辞書上では以上のように説明されています。距離、移動手段や目的についてはとくに言及されていない説明もありましたが、「住んでいるところを離れる」「よその土地へ行く」この2点はおおむね全ての説明に共通してありました。記された数の多さで正確さを求めるとすると、辞書上での旅行の定義は「住んでいるところを離れて、よその土地へ行く」ことになります。

#「旅行」と「旅」の違い

旅(たび)とは、住んでいるところを離れてよその土地を訪ねること/さしあたった用事のために遠くへ赴くこと/遠方へ所要のため居所を離れること/ほかの土地で非日常的な生活をおくること/旅行

以上は「旅」の辞書上での説明です。同じ漢字が使われているとは言え、響きが違う2つの言葉。旅行と旅は一緒でしょうか。辞書上でそれぞれ見比べてみると、少しの違いですが「用事のために行くこと」という説明は旅行ではあまり見受けられませんでした。逆に「住んでいるところを離れて、よその土地へいくこと」は共通しています。どちらの言葉の説明にもお互い「旅をすること」「旅行すること」と説明されていることから、辞書上ではほとんど同じ意味として扱われているとも言えます。しかし、あえて辞書上から「旅行」と「旅」の違いを見出すとすれば、「住んでいるところを離れてよその土地へ行く」ことは同じであるものの、旅行はさしあたった用事以外、例えば観光などで使われる傾向があり、旅は用事や所要といった観光以外の目的でも使われる傾向があるのかもしれません。

【定義その②】社会通念的な定義

日々の暮らしで使うとき、どういう意味で「旅行」は使われているのでしょうか。続いては「旅行」に対する社会通念的な定義、使い方を調べてみます。


#日常以外の移動を指す。距離や目的は問わない。

自分の日常生活から離れた移動であれば「旅行」ということです。距離や目的は問わないのであれば、日帰り旅行、出張、観光などあらゆる移動が「旅行」になります。しかし新幹線を使う移動であっても、日常生活の範囲であれば「旅行」ではありません。例えば東京から京都まで新幹線で移動していても、その目的が通勤であれば日常生活の範囲になるので「旅行」にはならないのです。


#旅客という言葉に倣えば目的は問わず旅行になる。

旅客とは、なんらかの目的地への移動のため鉄道・バス・タクシー・船・航空機などに乗車、乗船、搭乗している人たち(乗務員を除く)と定義されています。旅客がすべて旅行者であるとすれば、日常生活の範囲であってもみんな「旅行」していることになります。

#普段経験している範囲の外にいくこと。

こちらもやはり、日常生活の範囲外であれば「旅行」になります。日帰りであっても、距離が1kmも無くても、普段経験しないことであれば「旅行」です。

【定義その③】日帰り旅行とお出かけの定義の違い

日帰り旅行も人気です。旅行サイトや旅行雑誌で特集が組まれることもあります。ところで、お休みの日に遊びに行くことと、日帰り旅行の違いはなんでしょうか。続いて、お出かけの定義と日帰り旅行の定義を調べてみます。


#目的地の違い

日帰り旅行とお出かけそれぞれでおすすめされた目的地の傾向を見ていきます。日帰り旅行は「自然豊かな場所」「中心地から少し離れた土地にある大きい公園やテーマパーク」「歴史ある街並み」など、いわゆる観光スポットをおすすめされることが比較的多いです。対してお出かけは日帰り旅行と同じく観光スポットをおすすめされることもありますが、加えて「ショッピングモール」「カフェ巡り」「中心地にある繁華街」もおすすめされていました。お出かけにはカジュアルで日常的な目的地もあるのに対し、日帰り旅行は非日常的な目的地が多いようです。

#移動距離の違い

続いて所要時間や行きやすさについての違いを見ていきます。日帰り旅行は「片道2時間」や「特急ですぐ着く」など、移動時間は長めで少し遠いことが多いようでした。対してお出かけは「近場のおすすめ」「アクセスしやすい」など、移動時間を感じにくい目的地をおすすめされることが多いです。


#日帰り旅行は「非日常」お出かけは「日常」

日帰り旅行は「非日常的な場所」「普段行かない場所」「移動時間も楽しむ」ものであり、お出かけは「観光スポット+日常的な場所」「行きやすい場所」「移動時間はあくまで移動時間」など、それぞれ分けることができました。以上から大まかにまとめると、日帰り旅行は「非日常」や「よその土地へ行くこと」が定義とされていることが多く、対してお出かけあくまで「日常生活の範囲」で楽しむことを目的としたものが多いのではないでしょうか。


「旅行」の定義は十人十色

あらゆる視点から、あらためて、じっくりと、旅行の定義について調べ・考察してみました。それぞれの視点から、自分では定義していなかった「旅行」が1つくらいはあったのではないでしょうか。今後もし自分が思いもよらない「旅行」に出会ったときも否定せず、これも「旅行」と思うことができれば知見は広がるというもの。これからも、新しい「旅行」に出会う準備運動をしていきましょう。

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