小学校の入学式といえばピッカピカのランドセル。小さな体とちょっと大きめのランドセルの組み合わせ。見ている方も思わず笑顔になってしまう春の風物詩です。
でもこの光景日本特有のものなんでしょ、と思っていたら違うみたいですよ。ドイツやオランダでも似たような通学カバンが使われています。ただ、牛革などを使った重厚・高級・本物志向?のこだわり日本製に比べると、ヨーロッパ勢はカジュアル志向、軽い素材のカラフルなそれが多いのです。ランドセルというよりバックパックに近い感じでしょうか。でもこれがとってもカワイイんですよ。視認性に優れた派手目のビジュアルは交通事故防止対策としても効果がありそう。日本でも発売すると意外と人気が出るんじゃないでしょうかね。
中国・韓国で人気の日本製ランドセル
さてさて、アジア圏に目を向けると韓国や中国では日本製のランドセルが大人気。中国の通学用カバンの価格帯は日本円で6千〜8千円程度ですが、富裕層の間では5万〜10万円前後もするような日本製ランドセルを買い与える親が増えているそうです。この状況は韓国でも同様。中にはランドセルは日本の軍国主義を連想させるという意見もあるそうですが、人気に歯止めはかけられない様子。
では日本製ランドセルはどこで買うんでしょう、やっぱりアリババとかタオバオとかなんですかね?いえいえそこはなんといっても高級ブランド(?)地元の百貨店というケースもありますが、中国・韓国の富裕層の御用達はもっぱら本場日本。銀座の百貨店や成田空港などの免税店。かつて爆買いといわれた中国の人たちの消費行動も高級志向へとシフトしたみたいです。ちなみに中国の新学期は欧米と同様の9月。最近では年間を通してランドセルを扱っていますから、買いやすい環境が整っているということでしょうね。
ランドセル人気の背景にあのセレブ
それにしてもどうして日本製ランドセルなのでしょう。理由があります。丈夫・機能的・耐久性という点もあるでしょうが、多分一番大きな理由は日本のアニメ。そうです、クレヨンしんちゃんやドラえもん、ちびまる子ちゃん、名探偵コナンなど小学生が主役のアニメでおなじみのランドセルは、子どもたち、いえ子供時代から日本のアニメに親しんできた親たちにとっても憧れのグッズ。つい買い与えたくなる気持ちもわかるというものです。このように中国や韓国では日本同様小学生中心のランドセル市場ですが、視野を世界に広げるとまた別の一面が。
それはザ・ファッションアイテムとしてのランドセルです。ファッション感度の高い人達の視線をランドセルに向けるようになったのはあるキーパーソンの存在。ニューヨークで購入した赤いランドセルを肩にかけたハリウッド女優ズーイー・デシャネルの写真が「カワイイ」と世界中で大絶賛。女性はもちろん男性の間でも、デザイン性や機能性に優れたおしゃれグッズとして受け入れられているのだそうです。日本人的感覚では、さすがにコントのようでちょっと抵抗があるところですが、今度子どもたちが寝静まった頃にでもそっと試してみましょうかね、セレブ気分で。
この記事に関するキーワード
関連記事