日本の食

日本の食

脂質制限中には和菓子を選ぼう

2024年04月25日

関連キーワード:健康 食事制限 スイーツ 和菓子 脂質制限中 カロリー 

健康的な生活を送るために、カロリーの高い脂質を制限しているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし厳しい食事制限中でも、たまにはスイーツなど甘いものが欲しくなる時が、誰しもあるはずです。そのような方におすすめなのが、実は和菓子です。今回は、どうして脂質制限中には和菓子が良いのかなど説明していきます。ぜひ参考にしてください。

脂質とは

食事で取り入れる脂質には、調理用の油と素材に含まれる油があり、1グラムあたり約9キロカロリーという高いエネルギーを発生するエネルギー源です。少量でも体を動かすことができる効率のいいエネルギー源といえる半面、それだけのカロリーを消費しなければならないということになります。また細胞膜の構成成分として重要で、血液中や脳、神経などの細胞の構成成分になっており、欠かせない栄養素です。加えてビタミンAやDなどの脂溶性ビタミンの吸収にも不可欠です。脂質の摂り方が少ないと、脂溶性ビタミンの吸収の悪化が起こり、肌荒れや便秘の原因になるほか、抵抗力の低下などが起こります。

一方、脂質は中性脂肪やコレステロールとして体の中に貯蔵される性質を持つため、摂りすぎてしまうと血管や組織にコレステロールが過剰に蓄積されてしまいます。そうなると脂質異常症や動脈硬化、高血圧症などの誘因になるので注意が必要です。また脂質の過剰摂取は、消化機能の障害を起こし、銅やマグネシウムの吸収も妨げてしまいます。脂質の摂取は、動物性脂や植物性油のほか魚油などをバランスよく摂取し、総エネルギーの30パーセント未満に抑えることが望まれます。この量を三食の食事で十分に賄える方は、間食ではあまり脂質を摂取するのは好ましくありません。

和菓子は強い味方

そこで注目したいのが和菓子です。和菓子の材料としてよく使われる砂糖や粉類、豆類などはほとんどが糖質です。洋菓子に比べて、バターや生クリームなどの脂質を使わないものが多く、カロリーとしては低めになります。脂質制限をされている方にとって、和菓子は強い味方になり得るのではないでしょうか。ここで、和菓子の代表といえるおはぎの作り方を紹介します。まずもち米、うるち米を混ぜ合わせて、炊く三十分前に洗ってたっぷりの水につけておき、炊く直前に水を切ります。そして米と同量の水を加えて火にかけ、沸騰したら弱火にしてください。普通のご飯を炊くときよりも時間をかけて炊き上げ、十二分に蒸らすのがポイントです。

蒸らし終わったら、すりこぎなどでトントンとつぶしてください。軽く一膳分の量をお茶碗によそったら、少量の塩をまぶした手に移し、俵型に形を整えていきます。とても熱いので、やけどに注意しましょう。ボウルに氷水を用意し、その都度手を冷やすようにしてください。味付けのあんこはつぶあん、こしあんなどお好みで用意してください。市販のものではなく、自分で砂糖の量を調整しながらあんこを作れば、さらにカロリーをカットできます。もっとカロリーを減らしたい場合は、きな粉や黒ごまをまぶしてもおいしく食べられます。応用編として枝豆あんやそら豆あんなどを用いても良いです。

一度にまとめて作って冷凍してもよいですが、あまりの美味しさについつい食べ過ぎてしまう場合もあります。いくら脂質が低いといってもたくさん食べてしまうと、今度はカロリーオーバーになってしまいます。きちんと食べる量を管理できるという方は、今回紹介した調理法でおはぎを作ったり、コンビニなどで売っている和菓子を手軽に選んでください。しかし食べ過ぎが心配な方は、専門店で高級な和菓子を購入してみてはいかがでしょうか。色や形だけでなく、細かな所まで職人の技が光る日本伝統の和菓子は、味に加え見た目においても美しいものです。このようなお菓子は、簡単に手に入るものよりも少しずつ大切に食べるようになり、その結果ドカ食いは避けられます。

和菓子のお供にも着目を

また、普段脂質制限をしている中、ご褒美として和菓子を口にしたら、やはり罪悪感が拭えないものです。洋菓子より脂質が低めといっても、全く脂質が入っていないわけではありません。そこで和菓子のお供として着目してほしいのが、緑茶です。和菓子を食べる際には、緑茶を飲むという方も多いのではないでしょうか。実は緑茶に含まれるカテキンという成分は、体に溜まった脂肪を分解し、燃焼する働きを助けてくれます。そもそも脂肪は体内のさまざまな組織の成分として、とても重要です。よって脂肪を分解するスイッチは、すぐに元に戻ろうとします。そこでスイッチオフにならないために、カテキンが見張り役として働いてくれるというわけです。

また脂肪を燃焼する過程では、分解された脂肪の運搬係をしてくれたり、脂肪を燃えやすい形に加工してくれたりします。和菓子を食べる際には、ぜひ緑茶を飲むようにしましょう。

和菓子を食べて心も体も潤わそう

このように脂質は、人間の体にとってエネルギー源や組織作りにおいて大事な栄養素です。過剰摂取はあらゆる病気の原因なってしまいますが、脂質をあまりにも制限してしまうのも危険です。よって過不足なく、適度な量を摂取する必要があります。脂質を制限している中でも、口が寂しく感じた時には見目麗しい和菓子を食べて、心も体も潤わしてはいかがでしょうか。


この記事に関するキーワード

関連記事

このページ先頭