折り紙といえばよく小さいころに遊んだという方も多いと思います。折り紙は子どもから大人まで広範囲にわたって楽しむことができます。難易度が簡単なものから難しいものまであり遊び方のパターンは無数にあるのが特徴です。
その歴史は、室町時代が最初だとされており、1つの日本文化とも言えるでしょう。大きく広まったのは、江戸時代に紙の生産量が増えたことが要因です。
折り紙の美しさとその魅力
小学校や幼稚園でも遊びに取り入れられており、とてもシンプルな遊びです。小さい子どもから、アーティストまで幅広く楽しまれており、芸術的な評価も高いです。これまでも、世界中で注目を寄せてきました。
また、長きに渡り愛されることで、独特の進化を遂げてきました。その進化の過程は、日本の文化・技術の成長過程と似ていると言えます。作者によっては、本物の花のような美しい作品に仕上げ、人目を惹きつけます。
ホームセンターや大きなイベント会場にも飾られることがあります。日本の四季に合わせた色の使い方ができるのも魅力です。例えば春だったらピンク色の桜、夏なら黄色いひまわりなどといった具合にすることも可能です。これは日本の四季が、色鮮やかな風合いをみせることが作品に影響を与えて言えます。
また千羽鶴を折り、贈り物として使うようなこともあります。目的は祝福や祈願、災害などの慰安、病院に持っていく際のお見舞いなどに作成されております。今では広島の平和のシンボルともなっています。
折り紙を折ることの良さ
折り紙は指先や目、頭も使うので脳トレにも認知症予防にもなります。特に子どもたちには、絶大の効果を発揮し、以下のような効果があると言われています。
- ・手を使って動かしたりすると脳が刺激されて活性化する。
- ・対称性や角度の概念を培うことにより、数学的思考、空間把握能力を強化することにも繋がる(数学の試験問題にも出題されるケースがあるほどです。)。
- ・ものを作る楽しさを発見できる。
- ・比較的年齢の幼いお子さんでも、折り紙を折ることができる。
- ・先を読みながら折ることで想像力を育てることができる。
- ・家族と一緒に折ることで人と触れ合うきっかけとしてコミュニケーション能力を育むことができる。
これらのことは海外でも注目を浴びており、「日本文化の中でも、特にメンタルや身体的な教育に大きな効果がある」と評価されています。
大きなメリットは、軽くて持ち運びが便利なのでどこでも持っていくことができます。また場所を取ることなく遊ぶことができるのも特徴の一つです。その他にもたくさんの効果が期待できます。
折り紙の歴史と日本文化
折り紙は、紙を1枚折りたためば、モチーフが完成する不思議なものです。その起源は、"ただ紙を包む"ことからだったそうです。
かつての和紙は、神様に供えるものでとても高級品でした。平安貴族の間では和紙を使い、いかに美しく包むことができるかという考えが流行し始まったといわれております。
江戸時代になると、和紙の大量生産が始まり安価で和紙が手に入るようになりました。このことが理由で、折り紙が世間に識られるようになりました。それとは別に、ヨーロッパでは、19世紀ごろに独自の文化を完成させていました。実は、今の折り紙のスタイルは、ヨーロッパ文化と日本文化が融合したものだったのです。
日本人の多くの方は、折り紙と言ったら「鶴」というイメージがあります。この鶴の折り方は、江戸時代に出版され、明治時代以降になると独創的な作品が見られるようになりました。
そして、昭和ごろから、「折り紙」という言葉が現在のような意味で使われるようになりました。その前までは「折もの」と呼ばれていたのです。
折り紙の文化は、様々な過程を経て現在の遊びとなっています。
始めは、神へのお供え物とされてきた和紙が、現在となっては性別や世代に関係なく、多くの方が触れられるものとして変わりました。
まだ折り紙に触れたことがない方、大人になってからも触れられている方、子どもの頃に遊んでいた方、それぞれ、改めて折り紙について見返す機会をつくってみてはいかがでしょうか?
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