文化・マナー・習慣

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これ地方の方言でなんて言う?日本文化はまるで小さなヨーロッパ

2019年03月08日

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方言パスポート説という言葉を聞いたことはありませんか。これは、言葉を聞いただけでその人の出身地が分かるという判断法。古くは“なまりは国の手形”ともいわれたそうです。方言や訛りと出身地といえばヨーロッパ各国で使われている言語の多くはラテン語から派生したものです。ロマンス諸語と呼ばれるイタリア語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語などはもちろん、英語・ドイツ語など非ラテン系の言語も文法や語彙などにその影響が見られます。たとえば英語でジョージは、イタリアではジョルジョ、語尾が変化してフランスならジョルジュ、ドイツではゲオルクだし、スペインではホルヘです。似てるどころか、せいぜい訛り程度の違い。スケールこそ違いますがヨーロッパ各国の言葉ってなんだか日本の方言みたいですよね。
別の言い方をすると日本はそれぞれに国語を持つ国が集まった日本合衆国いえ日本連合共和国のようなものなのかもしれません。狭いようで広いんです。無理もありません、戦国時代には日本国内を天下とさえ称していたほどなんですから。

日本はそれぞれに国語を持つ国が集まった日本合衆国いえ日本連合共和国のようなもの

難解方言ベスト3はどの県?

方言の中でも、絶対他国?他県?の人にはわからないベスト3をあげるとすると次の3県ではないでしょうか。南から順に沖縄県鹿児島県、そして青森県。どうです、なんとなく納得できるチョイスでしょ。沖縄県はかつて琉球王国として独立国家だった経緯や距離的にも離れていたという事情があり方言にも独自の言葉が多く見られるのは納得できますねす。では、青森県はどうかというとお話はちょっと複雑。青森には大きく分けて津軽弁南部弁という2つの方言があるのですが、方言同士では意思疎通が困難なほどの難解さだというのです。これでは、他県の人が聞いてもわからないのも無理からぬこと、一説には津軽弁は飛鳥時代に使われていた大和言葉をベースにしているともいわれています。
最後に九州最南端の鹿児島弁薩摩弁)ですが、真偽はともかくとして、思わず「ヘェ〜ッ」と口に出てしまいそうな面白いエピソードがあります。それが薩摩弁暗号説。江戸時代、幕府は各藩に隠密を忍び込ませ情報を収集していました。この企みを阻止するため薩摩藩が意図的に作った言葉が今に伝わる薩摩弁だというのです。さすがにそれは…というレベルのエピソードですが、陰謀論者的視点からは興味深いものがありますね。この薩摩弁に関してはもうひとつ気になるエピソードがあります。

時代はずっと下って、第二次世界大戦中の出来事、ある重大秘密作戦を進行中の日本軍が採用した暗号こそ「早口の薩摩弁」だったというのです。当時の職業軍人や政府関係者には鹿児島にルーツを持つ人が少なくなかったことを考えると、この作戦も当然のものかもしれません。なお、こちらは薩摩弁暗号説とは違い歴史的な事実です。

方言の中でも、絶対他国?他県?の人にはわからないベスト3

北海道は標準語?の真実

日本の北と南に難解な方言が多いという結果になりましたが、一番北の北海道はどうでしょう。日本各地から人が集まった北海道では意思疎通のため、標準語を使う人が多く一般に方言が少ないとされていますが、訛りに関してはなかなかのもの。しかも当の北海道民は、その自覚が希薄という傾向があるのです。本人は標準語を話しているつもりでも、発音・イントネーションは大違いが北海道弁の特徴。
昔から訛りがないとされていた札幌は北海道最大の都市ですが、現実には多くの人が訛っています。なぜでしょう、そこには急激な人口増が深く関わっているのです。1960年当時人口50万人程度だった札幌ですが、1990年には167万人、そしてさらに30年近くたった今年は約200万人弱と、急速に増加していることがわかります。では60年間で4倍にまで増加した人はどこから来たのでしょう。答は北海道の他の市町村からの流入人口。多くの人々が地元の言葉を持ち寄って新しい札幌弁を作ったというところでしょうか。どちらにしても言葉は生き物。これからも新しい言葉や表現を取り入れて日本語自体も変わっていくことでしょう。

多くの人々が地元の言葉を持ち寄って新しい札幌弁を作ったというところでしょうか

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