文化・マナー・習慣

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ゲームも遊びもひとひねり アレンジは日本の伝統文化です

2023年10月11日

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日本的クリエイティブってなんでしょう。“まったくなにもない0から新しいモノを生み出す”。ちょっと悔しいけどこの能力に関しては疑問ありです。私達の得意分野は応用やアレンジにこそあります。価値の再変換ですね。例えば海外から入ってきた機械や電化製品を独自の工夫で新しい価値として再生産するとか。従来あるものを見直して完成度を高めたり、他の要素と結びつけて新しい価値を付加したり。天才ではないけれど、その傍にいつもいる仲のいい秀才くんみたいな感じでしょうかね。ゲームや遊びにしてもそうじゃありませんか。硬い野球のボールを柔らかいゴム製に置き換えた軟式野球で野球というゲームの裾野を広げました。軟式テニスに至っては世界40カ国以上で親しまれており、2019年には中国で第16回世界ソフトテニス選手権が行われるほどの人気となっています。オリンピック種目になった競輪や駅伝も、海外から入ってきたスポーツをアレンジした日本発祥の競技。昭和の子どもたちが遊んだキックベース三角ベースも野球のアレンジ。ゲームの世界でも子ども五目並べからオセロを発想したり、ゲームに特化したファミコンで世界を驚かせたり。
道具がないならないなりに、広さや人数が足りないならそれに合わせて、大人の仕事道具だったものを子どもの遊び道具など、自由な発想で工夫するアレンジの知恵。“ごっこ”の世界の延長でしょうかね。
そう考えると今の日本社会、どうにもルールや規制が多すぎるような気がして仕方がありません。あくまでもクリエイティブに限ってですけど、従来の決めごとや常識からかけ離れた発想があってもいいんじゃないかと。子ども心的ななにかで、そこを変えていくのはやっぱり若い世代なんでしょうね。そうすると世界はもっと便利だし、ハードもソフトももっと使いやすくなると思うのです。

アレンジは楽しいの魔法

会議とかで、素敵なアイディアが発表されても、つい上司の顔色を見ちゃったりすること。時々自分でもあったり、目にしたりしますよね。この上下関係って厄介です。せっかくの面白い発想や斬新な視点が小さな会議室で葬られてしまったこと、少なくないと思いますよ。やる気があって、アイディアもあるなら起業しちゃえばいいんです。乱暴でしょうかね、この言い方。でも失敗したとしてもそれはそれで経験や反省という改善への価値が積み重なるし、せいぜいがプライドが傷ついたり、いくらかのお金をなくすだけの話です。あぁでもそのためには敗者復活を認めてくれる社会である必要がありますよね。これ大事なポイントです。でも大丈夫これからの日本はそうなっていくと思いますよ。
現に、この間のニュースでもインド発の不動産賃貸システムが日本の不動産ビジネスの常識を変えるような試みを始めようとしているじゃありませんか。これだって、本当はアレンジ大得意の日本人が行うべきこと。実は、僕たちを縛っているのは常識や慣例という目に見えない特殊なルールだったりして。だって、人類の歴史の中で敷金や礼金、保証金なんて制度が生まれたのはつい最近のことなんです。
仕事をというより、常識を弄んでしまうという意識どうですか。ルールのアレンジで遊ぶんです。会議でも、反対や意見を潰すような会議はやめたほうがいいと思います。誰かが土台となるアイディアを発表したら、それにいろんなモノやコトを加えたり、全然別のところからもっと良くなりそうなパーツを持ってきたり。アレンジは一人より二人の方が広がりはもっと大きくなるのですから。自分のプランを否定することだって個人の権利と考えましょう。だってほら、提案者の自分なら本当はここがちょっとなぁって欠点だってよくわかっているはずですものね、代替のアイディアも素直に出てくるはずです。

遊びとアレンジの先に生まれるもの

AとBを一緒にしてまったく新しいCやDを作る。逆に今あるDからAを外してBにしてしまう。環境や時代が変わるとあるべき形にも変化が生まれます。大切なのは今必要なのは何だろう?これがあると便利だし、楽しそうというゴールからの発想。売れるか売れないかはその先の仕組とか、プロモーションで考えればいいこと。
最初の発想を大切に、自由に遊びながら成長を手助けする。期待していいと思うなぁ、若い君たち自身の発想に。だってそれが本来、日本人が得意とするアレンジの能力なのですから。

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