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日本の文化・自然遺産を守るために 私たちが考えるべきルールの重さ

2023年12月08日

関連キーワード:自然環境 歴史 文化 地域 魅力 

世界遺産への登録は観光需要を活発化させる起爆剤としても評価されています。しかし観光受け入れスキルに乏しいエリアでは、急激な観光地化が及ぼす環境への悪化も対処すべき問題として浮かび上がってきます。その問題解決のために私たち観光客ができること。それは貴重な人類の遺産を守るための基本的なルールではないでしょうか。

エコツーリズムという考え方

エコツーリズム(Ecotourism)とは自然環境や文化・歴史など大切な資産や地域への観光で守るべきルール。環境の保全と持続可能性に配慮した旅行、リクリエーションの姿を示すものです。エコツーリズムには様々な概念がありますが、どれもそう難しいものではありません。 例えば環境省のエコツーリズム推進会議が定める概念は「自然環境や歴史文化を対象とし、それらを体験し学ぶとともに、対象となる地域の自然環境 や歴史文化の保全に責任を持つ観光のあり方」というもの。環境省ではその指針として「私が変わる」「地域が変わる」「そしてみんなが変わる」という3つの取り組みを提唱しています。

1.「私が変わる」

自然の美しさ・奥深さに気づき自然を愛する心が芽生え、地球環境問題や環境保全に関する行動につながっていく。

2.「地域が変わる」

地域固有の魅力を見直すことで、地元に自信と誇りを持ち生き生きとした地域になる。

3.「そしてみんなが変わる」

私たちの自然や文化を守り未来への遺産として引き継いでいく活力ある持続的な地域となる。

世界自然遺産屋久島はエコツーリズムの先進地

屋久島では、縄文杉や白谷雲水峡などの山岳部だけではなく、川や海でも多くのツアーが 行われている国内有数の自然体験ツアー先進地です。なかでも特徴的なのは 「屋久島における固有の自然や文化にふれあう機会の提供」、「地域資源の保全と適正な管理」、 「地域振興への貢献」を同時に実現するを目的とした「屋久島 地区エコツーリズム推進協議会」の存在です。 縄文杉や宮之浦岳等利用が集中する山岳部、世界遺産の登録理由の1つでもある海岸部の亜熱帯から山頂部の冷温帯までつながる植生の垂直分布がみられる西部地域、北太平洋一のアカウミガメ上陸数を誇る永田浜など等これらの貴重な自然をいかに守り、利用していくのかがそこでの大きなテーマ。このテーマに基づき里の各集落がもっているそれぞれの魅力をいかに島外の方へ伝えるのかなど、屋久島特有の環境と観光のバランスをとるための様々な議論が行われています。 屋久島で催行されているツアーはどれも魅力的なものばかり、私たち観光客もガイドさんの案内に従い、ルールを守って屋久島の自然に遊ばせてもらうことで、貴重な自然を守っていきたいものですね。

古都奈良を巡るガイドツアーの楽しみ

世界文化遺産の「古都奈良の文化財」でも、様々なガイドツアーが行われています。そのひとつが興福寺の「僧侶のご案内で国宝館早朝特別拝観」。このプランの見どころは世界遺産「興福寺」の国宝・阿修羅像もいる「国宝館」を貸切で拝観できるという一般的な観光では味わえないスペシャルな体験。早朝の清々しい空気と静寂の中、人混みに遮られることなく、ゆっくりと鑑賞することができます。しかも案内してくれるのは興福寺のお坊さん、所蔵されている宝物の魅力・見所も丁寧に説明していただけます。 奈良のガイドツアーからもうひとつ。春日大社でのおすすめは「神職や御巫等が案内する4社御朱印巡り」。神職や御巫さんのご案内で「若宮神社」「夫婦大國社」「金龍神社」「御本殿(国宝)」を参拝し、4社の御朱印が押された朱印帳が授与されます。このツアーHP等では2019年の3月28日までとなっていますが、タビノトが春日大社に取材した情報では4月以降も継続の予定とか。御朱印が話題となっている中、ルールを守って貴重な体験をしてみてはいかがでしょう。

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