日本は長い歴史において独自の文化を築いてきました。伝統的な文化はもちろんのこと、近年の若者文化も独自性があるとして海外の人々を魅了しています。衣・食・住や芸能など、日本には世界に誇れる文化がたくさんあります。ここでは、様々なジャンルにおける日本文化をご紹介しますので、日本の文化に触れるきっかけにしてください。
伝統的な日本文化といえば
伝統的な日本文化は日本の風土や民族性によって長い時間をかけて形成され、次の世代へ受け継がれてきたものです。西洋風のライフスタイルが主流になり生活に密着した伝統文化は減少しつつありますが、日本独自の素晴らしい文化を守ろうという動きは高まっています。では、伝統的な日本文化といえばどんなものがあるのかご紹介しましょう。
伝統工芸
日本の伝統工芸は世代から世代へその技術が受け継がれており、その歴史は古墳時代まで遡るものもあります。織物では西陣織や結城紬、大島紬などがあり、高級着物の代名詞となっており訪問着や晴れ着として女性に愛用されています。染物では、加賀友禅、京友禅、琉球びんがたがあり、それぞれの土地柄により柄や色味も異なり個性的です。また、陶磁器では贈答品としても人気の有田焼や九谷焼、清水焼、人形では博多人形、宮城伝統こけし、京人形などがあります。
伝統芸能
日本の伝統芸能はもともとは貴族のための文化でしたが、次第に庶民にも浸透してさらなる進化を遂げたという歴史があります。平安時代の伝統芸能として歌があり、貴族の催しとして歌会が開かれ自慢の和歌を披露していました。また、茶道や書道、華道、武道などは武士や貴族のたしなみとして受け継がれてきました。舞踊や演劇においては、能楽や狂言は上流階級が楽しむ娯楽でしたが、歌舞伎や人形浄瑠璃は江戸時代の庶民の娯楽として親しまれました。
伝統音楽
日本には、日本独自の楽器を使った伝統音楽も数多くあります。和太鼓や尺八、琴などがあり、西洋楽器では奏でることが難しい雅な音色が楽しめるのが魅力です。そのほか、三味線や琵琶などの弦楽器もあります。また、民謡や童謡は、子供の子守歌や遊びの中で歌い継がれてきたもので、世代を超えて子供たちに愛されています。
伝統な遊び
日本には古くから伝わる伝統的な遊びがたくさんあり、現役で遊ばれているものもあります。お正月の遊びとしては、羽根つきや双六、福笑い、カルタなど、日常的な遊びとしては鬼ごっこ、縄跳び、かくれんぼなどがあります。また、一枚の紙から動物や植物などさまざまなものを作り出す折り紙は、脳や指先を鍛えるため幼児教育にも取り入れられています。
伝統行事
日本には季節や地域ごとの様々な伝統行事があり、娯楽やゲン担ぎ、生活の一部として取り入れられています。お正月の行事としては餅つきやお年玉、初詣などがあり、年齢ごとの行事としては七五三や十三参り、成人式などがあります。子供の成長を祝う行事として桃の節句や端午の節句、ご先祖様の霊をもてなす盆踊り、疫病退散を願う夏祭りなどの行事もあります。
衣・食・住に関わる日本文化と言えば
日本は衣・食・住に関わる独自の文化があり、特に衣服や食は海外でも注目されています。
衣服にかかわる文化
日本の伝統的な衣服として知られているのは着物です。振袖や留袖は女性が結婚式などのフォーマルな席で着用することが多い衣服です。そして、男性のフォーマルな衣服としては袴があります。また、日本の若者ファッションも海外で注目されており、原宿系のファッションは日本発信のファッショントレンドとしてアメリカのセレブなどにも着用されています。
食事にかかわる文化
日本の食事は醤油やみそなど発酵食品を使ったものが多く、健康的な食文化として世界から注目されています。調理法も茹でたり煮たりして作るものが多いため、油をほとんど使わずダイエットにも適しています。また、保存食としての漬物や梅干しなど、冬でも野菜が食べられるようにと工夫された食事もあります。昆布やカツオからとりだす出汁は「旨味」として海外でも評価されており、日本食ブームを陰で支えている存在です。
住にかかわる文化
海外ではブロックやコンクリートによる建物が主流ですが、日本は風土に合わせ木造建築が住文化の主流となってきました。地震が多い国であるため、地盤の揺れに合わせてしなるように設計されているのが特徴です。そのため、世界最古の木造建築として知られる法隆寺は、飛鳥時代に建てられた建物でありながらもその美しい姿を保ち続けています。特に、神社仏閣は釘を使わず木組みだけで建てる建築方法が採用されており、宮大工と呼ばれる職人の高度な技術による建物になります。
色々な日本文化に触れてみよう
日本文化は食べ物、衣服、行事など色々なものがあり、どれもが長い歴史を経て受け継がれてきたものばかりです。伝統工芸の工房の中には、体験制作できるところもあるので、気軽に日本文化に触れることもできます。まだまだ海外に知られていない日本文化はたくさんあるので、まずはご紹介した中から気になるものに触れてみてはいかがでしょう。
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