文化・マナー・習慣

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ユネスコ無形文化遺産に登録!18世紀に始まった沖縄の「組踊」とは

2018年09月24日

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「組踊(くみおどり)」は沖縄の伝統芸能です。2010年にユネスコ無形文化遺産に登録されて大きな注目を集めました。琉球文化を代表し、日本文化でも例を見ない美しい舞が楽しめますが、伝統芸能というだけあってちょっとハードルが高いと思う人もいるのではないでしょうか。もちろんそれは誤解です。今回はこの踊りが身近に感じられるよう、歴史や楽しむポイントについて解説します。

麗しき「組踊」

沖縄の伝統芸能「組踊」とは

組踊とは音楽と踊りで構成する歌舞劇です。歌舞劇といえば能や歌舞伎に近いところもありますが、セリフを中心に構成されていることに大きな特徴があります。台詞には沖縄の伝統的な言葉を用いており、音楽には琉球音楽、そして舞踊には琉球舞踊が採用されていることもポイントです。役者は「立方(たちやく)」と呼び、音楽の奏者は「地謡(じうたい)」と呼びます。役者・音楽・踊りが三位一体となって作り出す独特の世界観が組踊の最大の魅力と言えるでしょう。

世界的にも高く評価されている歌舞劇で、琉球文化の精髄とも言われています。1972年には国の重要無形文化財に指定されて、2010年にユネスコ文化遺産の「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に登録されました。2004年には組踊の振興を目的とする「国立劇場おきなわ」が開場します。沖縄の学校でも授業で踊りを学ぶ機会を設けるなど、舞踊は大切に守られています。

組踊とは音楽と踊りで構成する歌舞劇です。

琉球と中国、日本文化が融合して生まれた

組踊は18世紀頃に成立したと考えられています。当時、沖縄は琉球王朝で中国との関係が強かったといいます。中国からは使者が送られ、それをどう歓迎するか困った役人は踊奉行に依頼します。踊奉行は日本文化と中国文化を融合させた総合舞台芸術を作り上げました。これが「組踊」の成立です。日本文化からは歌舞伎を中国文化からは古典演劇の京劇にモチーフがあります。それが日本文化に例を見ない美しい舞を成立させました。

最初に上演されたのは記録に残っており1719年です。そこから300年以上にわたって大切に守られています。当時の踊りは保管されて今も上映されており、最近は創作舞踊も活発に作られており人気は衰えていません。さらにユネスコ無形文化遺産に登録されたことで、これからはさらなる盛り上がりが期待されます。沖縄で上演されているものを見るのが普通ですが、現在は本土でも特別公開されていて、身近になっています。

沖縄は琉球王朝で中国との関係が強かった

踊りを楽しむ3つのポイント

組踊を楽しむポイントは数え切れないほどありますが、今回は3つのポイントに絞って紹介しましょう。まずは衣装です。総合舞台芸術ではありますが、セットは至ってシンプルです。衣装はとてもきらびやかで目を見張ります。女性役や若者役の衣装はとくに華美で、衣装には沖縄の伝統的な染め物「紅型」を用いて、ファッション的な楽しみもあるのが魅力です。

次のおすすめポイントはやはり琉球舞踊の優雅な世界観でしょう。立ち位置や身振りの一つ一つに意味が込められており、琉球に暮らしていた人の喜怒哀楽がそこに詰まっています。一人の役者が踊る場面も美しいですが、やはり複数人で一斉に踊る場面は圧巻です。優雅な世界に見とれてください。

そして3つ目のポイントは琉球音楽です。音楽によって踊りはいっそう魅力的なものになっています。使われている音楽はすべて琉球の古典音楽で、楽器には太鼓や琴、胡弓といった伝統楽器が採用されています。

沖縄の風景

組踊は2010年にユネスコ無形文化遺産に登録されたことで、沖縄の伝統芸能から日本文化を代表するものになりました。元々は中国の使者をもてなすために始まった踊りですが、単に服従するのではなく、言葉や音楽には琉球のものを採用し、自由な主題を用いていることからも分かるように、沖縄の誇りが感じられる舞踊です。

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