日本の食

今すぐにでも食べたい！恋しいと思える日本食とは？

2024年02月01日

戦後の高度経済成長を経て、日本人の生活は豊かになりましたが、その一方で知らず知らずのうちに疎遠になってしまっているものも数多くあります。そのうちの一つが日本食で、そういえば長らく口にしていないという方は少なくないのではないでしょうか。そこで以下では、長らく食べておらず恋しいと思える日本食をピックアップして見ていくことにします。

値上がりして食べなくなった日本食

身近なものではなくなった日本食の中には、昔に比べて値上がりしてしまったために、そう頻繁に口にすることができなくなったものが少なくありません。ここでは、そんな日本食をいくつかピックアップして紹介していきます。

#鰻の蒲焼

まず最初に紹介するのは、鰻の蒲焼です。鰻は昔から決して安い食材ではありませんでしたが、それでもかつては土用の丑の日になると家族で鰻の蒲焼やそれを使った鰻丼などを食べるというのが恒例でした。しかしながら、天然物の鰻の減少によってその価格は年々高騰してきており、現在では気軽に口にするのが難しい食材となっています。特に海外では国によっては鰻を食べる習慣がないところもあるため、そういった国に長く居住している方の中には食べたくても食べられないという人もいるのではないでしょうか。技術の進歩によって養殖された鰻も徐々に増えてきていますが、それでもかつてのように気軽に食べられるようになる日はまだまだ先になるかもしれません。

#お寿司

お寿司も値段が高騰して食べられなくなってきている日本食の一つです。そう言うと回転寿司であればリーズナブルな値段で食べられるのではないかと思われるかもしれません。確かにそれは一理あるのですが、地方の中には身近なところに回転寿司の店舗がない場所も多くあり、そういったエリアに住んでいる方であれば高いお金を払って昔ながらのカウンターのある寿司店に行くしかありません。また、海外でも回転寿司があるところはまだまだ少数ですので、どうしてもお寿司を食べるハードルは昔に比べて高くなってしまっているのです。さらに、かつての日本では週末になると家族でテーブルを囲んで手巻き寿司を楽しむということが多くありましたが、核家族化が進み家族のそれぞれの生活リズムもばらばらになりつつある現代社会においてはそういった機会も減ってきています。これらの要素が混ざり合った結果として、気が付くと日本食の代表ともいえるお寿司を口にすることが少なくなってしまったのです。

家庭で作られなくなった日本食

日本食の中には、手間がかかるため家庭において作られなくなってしまったものも少なくありません。例えば、以下で紹介するようなものです。

#焼き魚

意外に思われる方もいるかもしれませんが、焼き魚を食べる機会は昔に比べて減ってきています。欧米から入って来た肉文化が定着したというのも一つの要因ですが、それに加えて家で魚を焼くとその後のグリルの掃除が大変だったり、室内に充満する煙が嫌だったりという理由で焼き魚を作らなくなったという家庭も少なくないようです。また、忙しい日々を送る上で時間をかけて魚の小骨を取りながら食べなければならないというのも、焼き魚が以前のように頻繁に食べられなくなった背景にあります。お寿司に加えて焼き魚を食べる日本人が少なくなった結果、日本の魚介類の1人当たりの消費量は、2001年をピークとして20年以上にわたって減少し続けているのです。

#天ぷら

天ぷらを作るためには、新鮮な食材とたくさんの油が必要になります。暑い中で食材を揚げるのは大変ですし、調理が終わった後に飛び散った油をふき取るのも楽ではありません。このように調理に手間暇がかかるために、家庭内で天ぷらを食べる機会はかつてのように多くはなくなってしまっているのです。

洋食に取って代わられつつある日本食

洋食中心の食生活になった結果として食べられる機会が減ってしまった日本食も少なくありません。

#味噌汁

みそ汁と言えば日本の食卓には必ず出てくると言ってもいいほどメジャーな料理でしたが、ごはん食文化が廃れつつある中で徐々に口にする機会が減少してきています。それでも定食屋に行って注文するとセットで出てくることも多いので、他の日本食に比べるとまだまだ食べられている方かもしれませんが、それでも中にはここしばらく味噌汁を飲んでいないという方もいるのではないでしょうか。

#おにぎり

パン食に取って代わられる形でおにぎりも少しずつではありますが食べられなくなってきています。コンビニやスーパーなどで気軽に買えるため、人によっては毎日食べているという方もいるかもしれませんが、洋食中心の生活を送っている人の中には食べなくなったという方もいるでしょう。日本食の中では手軽に作れるものの一つですので、もし恋しくなったら自分で握ってみてはいかがでしょうか。

意外と食べられていない日本食

海外では健康食として日本食への注目が高まって久しいですが、肝心の日本人に目を向けるとかつてに比べてそれらを口にする機会は少なくなってきています。バラエティに富んだ食材や深みのある味わいなど、日本食には他の料理にはない魅力がたくさん詰まっていますので、長らく口にしていなくて恋しくなったらたまには食べてみてはいかがでしょうか。