文化・マナー・習慣

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6畳一間でも楽しめる和モダンテイスト カンタン・オモシロ日本文化

2023年10月04日

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ヴィンテージ感のあるソファやテーブルでシンプルに纏められたインダストリアルなインテリア空間。そこに似合う緑をレイアウトするなら観葉植物やサボテンというのがこれまでのスタイル。しかし、過去のイメージを覆すように、和のテイストで迫るモダンアートが、新しいムーブメントの世界を開こうとしている。若い世代の間でブームとなっているそのモダンジャパネスクの名前は盆栽。緑を小さな世界に凝縮した日本伝統の卓上アートだ。

あなたの知らないモダン盆栽の世界

おじいちゃんがハサミ片手にウ〜ムなどと出来栄えを気にしている。盆栽と聞いてそんなイメージを思い浮かべるようなら最近の和モダンテイストをあなたは理解していない。amazonや楽天などの通販サイトでモダン盆栽あるいはbonsaiと検索してみるべきだ。インテリア性に優れた様々なデザインの鉢や苔玉とのコーディネートを競うように、サルスベリ、くちなし、桜、梅、ヒイラギ、そしておなじみの松などの画像が表示される。価格も5,000円以下が多く、これならちょっとやってみようかなとなる気持ちもよく分かる。そこにはもう枝ぶりと緑で庭先や縁側に似合う盆栽のイメージはない。花の季節には花、秋には紅葉と、インテリアとして取り込むように自然と共生するナチュラルな生活感が感じられる。むしろ無機的な空間と調和させることで自然の安らぎや季節感を感じると言ったほうがいいだろうか。 盆栽の知識などなにもないが、なんだか面白い。この感覚は一体何なのだろう。小さいくせに一人前の姿をしているのも面白い。盆栽とミニカーをレイアウトして、よりリアルなジオラマを作るというのもイイな。そんな遊び心も浮かんだ。後で聞いた話だが実際に盆栽ジオラマを楽しんでいる人も多いのだそうだ。 盆栽ジオラマの1ジャンル、盆栽ツリーハウスの世界では世界的に有名な日本人アーティストの名前もよく知られており、海外にもファンが広がっている。だれかがその世界観を「まるでジブリの映画に出てくるよう」と評していたが、その気持もよく分かる。

著名人さえ虜にする盆栽の魅力

念のために書いておくが、このモダン盆栽の世界を楽しんでいるのは圧倒的に若い世代。そこで思いたちyoutubeでモダン盆栽と入力すると予想通り。環境ビデオ風の作品動画から、モダン盆栽講座の紹介動画やワークショップなど様々な動画が現れた。やってはみなかったがインスタグラムでも同じ様な結果となるに違いない。穿ち過ぎかもしれないが、従来の盆栽とモダン盆栽では、育てる人と盆栽の向き合い方が異なるような気がしてならない。自慢の作品を人に披露したり、品評会に出して評価を得ようというのではなく、あくまでも自分の内面と向き合うツール。一緒に暮らす暮すペットに近いインテリアと言い切ってしまいたいほどのアイデンティティがあるように思う。テーブルやカウンターの上などでもじゃまにならないサイズ感も適度な距離感を演出する理由だろう。それなりに手間のかかるところも共に生きるという意味で好ましい。ちなみに著名人の間でも盆栽人気は高く、イチロー、アンガールズの田中、アナウンサーの田中みなみ、EXILEのMATSUなどの諸氏が盆栽の魅力にはまっているという。だからというわけではないが、これを機会に盆栽と暮らすインテリアライフを選択肢の一つに加えてみてはどうだろう。

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