海外の人が日本の文化を知ると、大抵「素晴らしい」「礼儀正しい」なんて反応が返ってきます。例えば、お辞儀。シチュエーションに応じてお辞儀の角度を使い分けるなんてことは、結構有名な話ですよね。
そんな一方で、ある日本文化を知るとほとんどの外国人が「ありえない!」と驚くことがあります。就職活動や転職活動の際に使用する、履歴書の文化です。特にアメリカと日本の履歴書は正反対な部分が非常に多く、国民性をとてもよく表していると感じます。
今回は日本の履歴書の特徴をご紹介していきます。自分の国とどこが違うのか、ぜひチェックしながら読んでみてください!
日本人が履歴書を1枚1枚手書きする理由
フォーマットうんぬんの前に、まずはこちら。日本人は履歴書を1枚1枚手書きで作成します。仮に私が転職活動中として10社に応募する場合、10枚の履歴書を手書きで作る必要があります。
アメリカではワードなどパソコンソフトを使用して作るのが一般的なので、全くもって真逆の方法です。
私も就職活動を経験してきた身ですが、手書きは本当に辛いです。時間ばかり取られるし、あともう少しで完成…!という直前で書き間違えたら当然書き直しです。考えるだけでゾッとしますよね。
これは、日本人であれば誰でも経験してきたことだと思います。ではなぜそれでも日本人は手書きし続けるのか?色々な考え方がありますが、それが暗黙の了解であり、手書きイコール誠意を見せるツールとして使われてきているからです。
最近ではパソコンでの作成を促す企業もちらほら出てきましたが、手書き文化の浸透はとても根強いもので、これからも続きそうな見込みです。
顔写真や性別・年齢を履歴書に記載する日本、そうでないアメリカ
フォーマット面での大きな違いは、タイトルの通り顔写真・性別・年齢です。日本ではこれらの情報を記載する欄が設けられていますが、アメリカではこれらを書くことは違法とされています。
アメリカがこれを違法とする大きな理由は、「差別」が根源と言えるでしょう。仕事をするのに顔で選ぶのか?性別で選ぶのか?年齢で選ぶのか?
答えはNOですよね。しかし、日本ではこれらを書く必要があるのです。
そのせいか、日本では「顔採用」なんて言葉もあるぐらいで、履歴書の内容ではなく顔写真で合否を判断しているなんて話題が揚がることもあります。
性別・年齢に関しては、未だに“女性は事務職”(つまり男性のサポート)なんてイメージも強いため、記載欄が設けられているのだと思います。最近では減少傾向にありますが、“年功序列”という言葉もあり、長く在籍していればその分出世していくことを指しているのですが、そのため年齢も必須というわけです。
これらの情報を記載しないアメリカは、日本とは違い能力や経験値が高い人を雇用するという目的がはっきり現れているように感じ取れますね。
いかがでしたでしょうか?履歴書はその国の文化がよく現れていて、比べてみると新たしい発見がとても多いですね。これから日本の履歴書がどう変化していくのか、気になる人はぜひチェックしてみてください。
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