信頼できる「本」を買え
歴史を伝える町並みや史跡の数々、伝統工芸、神社仏閣、もてなしの心など多彩な魅力を持つ京都は、日本を代表する観光スポットでもある。京都に限らず旅行計画の第一歩はまずデータの収集からというのが一般的なケースだろう。その時、資料として何を選ぶのかによって旅の先行きは大きく変わってくる。
インターネット?それもいいだろう、だがオンラインの情報には素人が発信する無責任な噂、宣伝を目的とした意図的な誘導も少なくない。
正しい、有益な情報を得たければ少々の金を惜しんではいけない。
キミが京都、それも最良の京都を求めているなら信頼できる一冊の「本」を手に入れるべきだ。その本の探し方がわからないというキミのために、タビノトがこのページを用意した。
京都で見る、学ぶ以上に大切なこと、千年続く文化を味わう
ユネスコは2013年、和食を無形文化遺産として承認した。理由は、多彩で新鮮な食材を生かして四季折々の移ろいを表現している、健康志向の食文化であるなどとなっているが、和食の中心地が京都であるという点に異論はないだろう。千年の都は、政治や人々の交流だけでなく、食文化のエッセンスが集まる洗練された舌の都でもあった。
せっかくの京都であるなら、その魅力を味わわないなど考えられない。
そこで、京都の深淵や和食の本当の楽しさをまだ知らないキミにいくつかの指南の書を紹介しておきたい。〜旅は最良の道連れを得て、その豊かさを尚増す〜要はそういうことだ。
チョイス1 あまから手帖「京都和食100選」
「京都和食100選」は関西の食文化を代表するグルメ雑誌「あまから手帖」から出版されているMOOK。日本料理、割烹、寿司、天ぷら、鰻、そば、うどん、おばんざい、湯豆腐、居酒屋とジャンル別に京都の和食100軒を厳選した1冊は食にうるさい関西人の面目躍如たる中身の濃さを感じさせる。中でも菊乃井本店、建仁寺祇園丸山、祇園さヽ木、木乃婦、なかむら、平八茶屋、美山荘、なかひがし、瓢亭、京都吉兆が並ぶ名店10選は、あまから手帖渾身のベストチョイス。京都の和食をもっと手軽にというキミのための姉妹誌「京都昼の100選決定版」もおすすめだ。
チョイス2 婦人画報 特別編集 おいしい! 京都「ごはんたべ」
“口コミ”に勝るものなしをキーワードに「婦人画報」が京都のほんとうに「おいしい」を厳選したMOOK。紹介されているのは94人の京都人が本音で選んだ“口コミ”食案内全139軒。 いま、京都人が集う「うまいもん」、旅の目的地にしたい「夕食処」、絶対にはずさない「ランチ」など全5章で構成された京都の食の指南書ともいうべき一冊は実用的という切り口からも太鼓判。和食以外の味覚も紹介されているので総合的な味の京都案内としても使い勝手が良い。シリーズ第2弾の「おいしい!京都ごはんたべおかわり編」も合わせて目を通しておきたい。
なお、“ごはんたべ"とは京都人の間では、おいしいもんを食べに行くことを表す言葉だそうだ。
チョイス3 ミシュランガイド京都・大阪+鳥取2019
言わずとしれたミシュランガイドの最新版。京都の和食をリーズナブルにという目的の向きには疑問もあるがさすがにこの一冊は外せない。京都ブロックで選出された店舗は200軒。フレンチ、中華、イタリアンも掲載されているがダントツはやはり和食。三つ星店7店のすべてが日本料理店であることからも京都らしい強かさともいうべき底力が伺える。ちなみに京都、大阪、鳥取の各地域の星数は、三ツ星が京都7店、大阪4店、二つ星が京都22店、大阪16店、鳥取2店、一つ星は京都74店、大阪77店、鳥取4店となっている。
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