最近、日本のお味噌汁が海外でブームになっています。お味噌汁だけではなく日本料理全体が海外ではブームとなっていて、多くの人が注目しています。
その人気の理由をいくつかご紹介いたします。日本人からすると「当然」と思うこともありますが、お味噌汁に触れたことがない方からすると、全く違ったものに見えるのが面白いかもしれません。
味噌汁は日本だけのもの?
味噌汁の歴史は古く、平安時代の書物に味噌という言葉が確認できます。味噌は大豆などを発酵させ、ペースト状にしたもの。同じく豆を発酵させた調味料は東南アジアなどにもありますが、純粋な味噌汁を日常的に食卓に並べているのは日本だけのようです。
お寿司ブームから始まった
海外では日本の食事はお寿司をイメージする方が多いでしょう。ヘルシーで美味しく、さまざまなバリエーションのアレンジができることで、お寿司は海外の方にとても人気となりました。
そして、お寿司を食べる際、一緒に出てくる食事の定番がお味噌汁です。この時のお味噌汁に注目が集まったと考えられています。お寿司と供にいただくと、相性が非常に良い事から、「これはどういうモノか?」と注目されるようになりました。
お寿司も独特ですが、飲み物も全く自分たちが経験したことが無いという事で、この飲み物もやはりお寿司と同様に素晴らしいというように感じる人が多かったという事が考えられます。和食に慣れていない方は、食事がお互いを引き立て合うという感覚を感じ、驚いた方が多かったのかもしれませんね。
海外で日本食ブームが広がった
「和食」が、ユネスコ無形文化遺産に登録されたことで、海外の方の日本食に対する注目が一気に広がりました。和食全体が注目されることで、味噌汁の存在を考えられるきっかけとなりました。和食をいただく際には、味噌汁も一つの料理として当然のように出てくるものですが、これにもさまざまなバリエーションがあります。
料理によって、その料理に合うお味噌汁が考えられます。そのバリエーションを楽しむことも、和食を楽しむことです。 ミソスープという言葉が出来た事からも分かるように、お味噌を使った料理が海外の方から見るととても珍しいようです。
日本では各家庭に代々伝わるお味噌があるくらい味噌汁は愛されており、家庭によって味が違う事も珍しいことでは無いです。そうした家庭的なモノが、「日本料理」という形式がつくられた食事の中に、当然のように出てくるという事も海外の人からすると驚いたことだったのかもしれません。
美味しいのは当然ですが、さまざまな味を楽しむこともできることにもインパクトがあったと考えます。
海外では健康志向の外国人に人気
味噌汁は発酵食品ということもあり、やはり好き嫌いは海外でも別れるようですが、特に健康志向の外国人には人気が高いのだそう。東京五輪の選手村では、レストランで味噌汁をふるまっていたんですが、これがかなり人気だったようです。
日本食がアニメで紹介される
今では、日本のアニメが、日本国内だけでなく、広く世界で人気となる事も珍しくはありません。そのようなアニメの中で、料理を扱った作品では味噌汁が出てきます。そこから、多くの方が興味を持ったとも考えられます。
何しろ魚料理にしても肉料理にしても食材を使った食べ物はある程度は味のイメージができますが、お味噌汁のスープは実際に飲まない限り、まず味をイメージすることは難しいでしょう。 アニメでは非常に美味しそうに飲んでいるにも関わらず、その味の正体は全く分からないというわけですから、これに興味をそそられる気持ちも分かります。
昨今では日本料理が海外でも注目を集められたことで、味噌汁にも注目が集まりました。まだまだ脇役的なイメージもありますが、日本料理では必ず出てくる美味しい食事ですので、一度、その親しみやすさと深みをじっくり味わってみてはいかがでしょうか。
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