文化・マナー・習慣

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日本の伝統文化「茶道」の歴史、作法とは?楽しい茶道体験ができるスポットもご紹介!

2023年11月28日

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日本の伝統文化の中の一つである茶道。お茶を飲むという行為の中に、日本の詫びサビといった基本や美しい立ち居振る舞いを視ることが出来ます。海外からも人気があり、茶道体験などがツアーに組み込まれたりしていますね。

今日はそんな茶道について、詳しく解説していきたいと思います。

茶道とは?

茶道とは、茶室で客人に対してお茶を点てることを指します。通常、お茶を「入れる」と言うことがほとんどですが、茶道の場合、お茶を「点てる(たてる)」と言います。お茶を「入れる」と聞くと、急須にお茶葉を入れる姿や、湯呑を想像する方が多いですが、茶道の場合はお湯の入れ方や点て方など全てにルールが決まっており、芸術性を感じます。点てる姿を見ているだけでも、とても面白い体験ができますよ。

芸術性の他に、もう一つ人気の理由があります。それは、お茶と一緒にいただく和菓子です。茶道では抹茶を使用してお茶を点てるため、すこしホロ苦い味が特徴です。和菓子はそのホロ苦さを和らげてくれます。繊細な見た目と上品な甘さは、一度食べると忘れられません。

また、ちょっとした豆知識なのですが、茶道の読み方は「さどう」「ちゃどう」どちらも正しいようです。流派によって違うとのことですが、呼びやすい方でお読みくださいね。

→ 日本の伝統的スイーツ“和菓子”とは?本物を味わえるお勧めのお店も紹介!

茶道や華道など日本の伝統文化を学ぶ人が増えてきています

茶道の歴史

そんな茶道ですが、始まりは奈良時代、または平安時代と言われております。書物の中で茶道が登場するのは、唐の陸羽が書いた『茶経』といわれる本です。この書物にはお茶の育て方から、収穫方法、道具や立て方なども書かれており、東大寺でお茶の儀式が行われていたとされています。

その後、鎌倉時代に栄西という僧が茶を植え、栽培が普及していきました。その後のお茶に関する大きな出来事といえば、やはり千利休でしょう。千利休は茶道を完成させ、現代に繋がる茶道の基礎を築いたと言われています。

茶道の流派

そんな歴史ある茶道ですが、その歴史の長さゆえに、様々な流派が生まれています。日本では特に三千家といわれる3つの流派が有名ですね。

  1. 表千家・・表千家は、古くからの伝統を守っている流派です。着物は地味なもの、抹茶は泡立てずといった作法になり、表通りに面した茶室があることから表千家と呼ばれるようになりました。
  2. 裏千家・・裏千家は、表千家とは反対に、裏通りに面した茶室を用いたことから、裏千家と呼ばれました。数ある茶道の中でも最も人数が多いと言われる流派となります。
  3. 武者小路千家流・・武者小路千家は、表千家と同様、地味な着物などを特徴とし、無駄のない合理的な所作をとります。宗家が武者小路通りにあったことから、武者小路千家と呼ばれるようになりました。

茶道の基本的流れ

お茶と一緒にいただく美しい和菓子

茶道の基本的な流れを説明しておきます。茶道では茶室に入る前にアクセサリーなどの装飾品を外します。茶器を傷つけないようにするため

茶道に使う道具

茶道に使う道具は流派によっても色々ありますが、基本的なものをのせておきますね!

  • 茶碗・・抹茶を入れる、茶道には欠かせない道具ですね。茶道では茶碗を鑑賞するという作法があるのが特徴的です。
  • 茶筅・・抹茶を点てる時に使う道具です。金属製やプラスチック製のものも販売されています。
  • 棗(なつめ)・・抹茶をいれる茶器の一種で、ナツメの実に似ていることからこの名前が付きました。
  • 扇子・・扇子は挨拶などで使います。一般的なものでいいでしょう。
  • 懐紙(かいし)・・茶席でいただいたお菓子を載せるための紙です。白無地の紙が望ましいです。

茶室での作法

続いて茶室にはいりますが、茶室に入る際にまず一礼します。入る時、出る時は座ってから障子を開けるようにすることを覚えておきましょう。入ったら、亭主によろしくお願いしますとあいさつします。なお、茶道のお辞儀には、「真・行・草」(しん、ぎょう、そう)の三種類があります。

お菓子いただいたら、お菓子は懐紙に取ります。自分の分のお菓子をとったら、前後に人に「相伴します」「お先に」とあいさつして次の人に回します。なお菓子器はかならず両手で扱うようにしましょう。

続いて、お茶のいただき方です。お茶は「お点前頂戴いたします」とお辞儀をし、右手で茶碗をとり、左手の上に載せます。その際、茶碗の正面が自分の方に向くように渡されていると思いますので、茶碗を90度回し、正面をさけるようにしましょう。

お茶は3口くらいで飲み干します。抹茶を飲み終わったら、茶碗を拝見します。茶碗を畳の上に置き、低い位置で鑑賞しましょう。

日本文化を美味しく楽しく体験できる茶道の魅力

普通に味わおうとすると堅苦しくなりがちな日本文化を、美味しく・楽しく体験することができるのが茶道の魅力。一昔前、茶道といえばマナーに厳しく敷居の高いイメージがありました。しかし現在では伝統文化を多くの人に知ってもらおうと、茶道体験を開いている教室やお店が増えてきて、とても身近に茶道を体験できるようになりました。

最近では、外国人観光客向けに営業しているホテルでは、ホテルに併設されたカフェでお抹茶を点てるメニューを提供するなど、海外へお茶の文化を発信していこうとする動きも目立っています。

美味しく・楽しく体験できる、お茶のマナー

茶道を体験できる人気スポット!

日本には茶道を体験できるスポットがたくさんありますが、その中でも人気なのが静岡県にある「茶の都ミュージアム」です。静岡は、有名なお茶の産地なので本格的なお茶を味わうことができます。
茶の都ミュージアムの茶道体験では、お茶を飲むだけでなく、希望すれば点てる体験をすることもできます。お茶を点てるときは「茶筅(ちゃせん)」という道具を使いますが、想像以上に綺麗に点てることが出来ないものです。茶筅に触れる機会は滅多にないので、お茶を飲むだけではなく、点てる体験もしてみてはいかがでしょうか?

Data

ふじのくに茶の都ミュージアム
電話:0547-46-5588
https://tea-museum.jp/
住所:静岡県島田市金谷富士見町3053番地の2
午前9時から午後5時まで(入館は、午後4時30分まで)
茶室は、午前9時30分から午後4時まで(入館は、午後3時30分まで)

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